子育てのなかで感じた「成長」
私の息子は、1年前の夏から地元のサッカーチームに所属しています。
遠方からも通う子がいるような強いチームなのですが、息子は未経験で始めました。
「サッカーとはなんぞや?」状態の彼が足元で軽快にボールを扱うチームメイト達に囲まれ、
自分だけができないことが多くある中で練習についていくことは大変だったと思います。
初めての試合に出場した際も運ばれていくボールをただ眺めることしか出来ず、
「サッカーをやめたい」と言い出すのではないかと心配にもなりました。
ですが、そんな親の心配をよそに彼は彼なりに段々とその時自分ができることを考えるようになり、
「ドリブルやシュートが打てなくても走って足を出すことは出来る。」
と相手に蹴らせないためにとにかく走り、自分の役割を精一杯こなそうとしていました。
チームメイトの励ましや前向きな姿勢に感化され
サッカーの楽しさや勝ちたいという欲が増してきたことも大きいのだと思います。
初めてサッカーボールに触れた日から1年が経ち
技術面ではまだまだではありますが、試合でも活躍できる場面が増えてくるようになりました。
身長が低いのでポジション的にはないと思っていたキーパーも任され、必死にボールに食らいついています。
これまでの私は全くと言っていいほどスポーツに縁がない生活を送っていましたが、
今では週末の練習や試合に付き添い、自分でも驚くほどの大声で声援を送り
時には涙を流したり飛び跳ね歓喜しています。
試合で朝4時起きでも、大量のおにぎり生産が迫ってきても
その苦労を上回るほどに夢中になり、気づけば私にも大きな変化が生まれていました。
「サッカーは早々に諦めてしまうかも知れない、キーパーは務まらないのではないか」など、
つい湧き出してしまう後ろ向きな思考も、彼の努力や変化に度々覆されています。
少し前までは電車や恐竜に目を輝かせていた彼の大きな成長を感じると共に、
年齢を重ねて石橋を強めに叩きたくなり、
新しいフィールドや物事にチャレンジしたり邁進することに躊躇してしまいそうな私の価値観に、
グイグイと入り込んで刺激を与えてくれる存在の大きさにも感謝しています。
息子に負けじと私もひとりの人間として成長し続けるべく、日々努めてゆきたいと思います。