新築一棟アパート投資のメリット・デメリット|利回り目安や向いている人、失敗を防ぐ方法も解説
このコラムでは、新築一棟アパート投資のメリット・デメリットや、成功のポイントを詳しく解説します。
コラムのポイント
- 新築アパート投資のメリット・デメリットを、中古アパートとの比較も交えて分かりやすく解説します。
- 新築アパート投資の表面利回りの目安や実質利回りの計算方法を紹介します。
- 新築アパートでの不動産投資が向いている方や、失敗を防いで安定経営を続けるためのポイントを解説します。
「所有している土地をアパート経営で有効活用したい」という方や、不動産投資初心者の方で「新築と中古のアパート投資の違いを知りたい」という方は参考にしてください。
Contents
新築一棟アパート投資のメリット
新たにアパートを建築して経営する場合や、すでに建っている新築アパートを購入する場合のメリットを解説しますので参考にしてください。
空室リスクが少ない
新築アパートは外観や内装がきれいで、間取りや設備も現在のニーズに合ったものであるため、入居者が決まりやすく、空室による利回り低下のリスクが少ない点が大きなメリットです。
ランニングコストを抑えられる
新築アパートは、運用してすぐに大規模な修繕や設備交換が発生することはほぼないため、初期の建物維持や修繕にかかる経費を抑えられます。
また、新築アパートは最新の技術で建築でき、耐久性や省エネ性能も高いため、長期にわたって修繕費、光熱費などのランニングコストを削減できます。
有利な立地を選んで建築できる
すでにある物件を購入する中古アパート投資と異なり、エリアの需要や環境を踏まえ、有利な立地を選んで建築できる点もメリットです。
ただし、賃貸需要が高いエリアでは、すでにアパートやマンションが多く、有利な土地が見つかりにくい場合もあります。
新たに土地を購入してアパートを新築したい場合は、地域の不動産情報や投資の幅広い知識を持ち、立地需要に合わせたプランニング力がある会社に相談するのがおすすめです。
入居率を高める設計の工夫ができる
アパートを新築する場合、立地の需要に合わせた間取りや設備を導入したアパートを提供できるため、安定した入居率が期待できます。
例えば、子育て世帯の需要が高いエリアなら、3~4人家族が暮らしやすい広さや間取りにしたり、小さなお子さまも安心して住める安全・防犯対策をしたりすることで、入居者が集まりやすくなります。
売却しやすく出口戦略が立てやすい
新築アパートは、適切に管理していれば長く良好な状態を保てるため、築年数の古いアパートと比べて売却しやすく、出口戦略が立てやすい点もメリットとなります。
新築一棟アパート投資のデメリット
中古の一棟アパート投資との違いも踏まえた、新築一棟アパート投資のデメリットや注意点を解説します。
初期費用が高い
新築アパート投資は、建物を新たに建てる場合・物件を購入する場合のどちらでも、中古アパートよりも初期費用が高くなります。
ローン頭金や諸費用などで必要な自己資金が多くなると、資産状況によっては一気に手持ちの現金が少なくなってしまうことも。
手持ちの現金が少ない状態で、安定してキャッシュフローを生み出せない経営状況になると、管理費や修繕費が捻出できなくなるリスクがあります。
ただし、所有する土地がある場合は建物費用だけで済むため、初期費用を抑えられる点で新築アパートはおすすめです。
〈おすすめコラム〉
アパート経営の初期費用相場|土地ありで新築と中古アパート購入の自己資金目安をシミュレーション
ローン返済負担が大きくなりやすい
中古アパートよりも建物費用が高額になるため、アパートローンなどの借入額も大きくなります。
毎月の返済負担が大きいため、空室が続いたり予想外の支出が増えたりすると経営が赤字に傾くリスクがあります。
投資回収までの期間が長い
新築アパートは初めの物件購入や建築費用の負担が大きいため、家賃収入による利益が投資金額を超えるまでにかかる期間が長くなります。
経年によって家賃や価値が下がりやすい
新築アパートは入居者が入り使用された瞬間から中古物件となり、5年、10年と経過するごとに建物の価値が下がっていきます。
賃貸物件は一般的に「築年数が古くなるほど家賃は安くなる」というイメージを持つ人も多いため、長期に入居率を維持するために、新築時よりも家賃を下げなければならないこともしばしばあります。
一方、はじめから古いアパートを購入する場合は、経年で家賃を下げる必要はあまりなく、売却価格も安定しているという面では、経営の見通しが立てやすいとも言えます。
新築一棟アパート投資の利回り目安
不動産投資における利回りとは、アパートなどの建築または購入費用に対する、1年間の家賃収入の割合のことを指します。
新築アパートの利回り(表面利回り)は、5~6%前後が目安です。
新築・築浅アパートは物件価格が中古より高い分、表面利回りは低くなる傾向があります。
また、土地を所有していて建物だけを建築する場合と、土地と建物をセットで購入・建築する場合でも利回りは変わってきます。
表面利回りが大きいほど大きな利益や短い期間での投資回収が期待できます。
ただし、表面利回りには空室率や購入・運用にかかる諸費用は加味されていないため、後の章でも解説する「実質利回り」で判断することが重要です。
実質利回りの計算方法は以下のコラムでも詳しく紹介していますので、合わせてお読みください。
〈おすすめコラム〉
アパート経営における利回りの目安は?実質利回りの計算方法や中古/新築のシミュレーションも紹介
新築一棟アパート投資が向いている方
新築一棟アパート投資が向いているのは以下のようなケースです。
- 所有する土地を有効活用したい
- 少ない持出し金で安定した不動産投資を始めたい
- できるだけリスクを少なくしたい
所有する土地を有効活用したい方
すでに所有している土地があり、活用して利益を生み出したいという場合は、建物建築費用のみで始められる新築アパートはおすすめの投資方法です。
〈おすすめコラム〉
「土地あり」でアパート経営を始めるメリットと注意点|自己資金が少ない場合の対策も解説
少ない持出し金で安定した不動産投資を始めたい人
新築アパートは中古よりもローンを有利な条件で組めるため、初期の持出し金が少なく済みます。
万一への備えとして一定の自己資金は持っておくべきですが、できるだけ現金を減らしたくない状況で、安定収入を得たい時にも新築アパート投資はおすすめであると言えます。
できるだけリスクを少なくしたい人
新築アパートによる不動産投資は、安定した入居率が期待できるため、できるだけローリスクで賃貸経営をしたい方にも向いています。
不動産投資が初めての方や、初期の借入れが多くても長期の安定収入を重視する方などにおすすめです。
新築アパート投資の成功ポイントと失敗を防ぐ対策
アパートなどの賃貸経営最大のリスクは、毎月の利益から経費を引いた手残り(キャッシュフロー)が少なくなったり、マイナスになってしまったりすることです。
キャッシュフローが悪化する主な原因は以下のようなものがあります。
- 入居率や家賃低下による収入減
- 維持費・修繕費など経費の増加
- 売却時に損失が出る
上記のリスクを減らして失敗を防ぐための対策を紹介します。
空室リスクの少ない立地を選ぶ
賃貸住宅の需要が少ない立地でアパートを建てても、入居率が上がらず思ったように利益が得られない可能性があります。
アパートを建てる土地は、エリアの賃貸需要と具体的なニーズを調査した上で選びましょう。
〈賃貸需要が多い立地環境の例〉
- 人口が増加傾向
- 駅チカ・都心部へのアクセスがよい
- 商店街やショッピングモールが近い
- 付近に学校や工場が複数ある
収益性は実質利回りを確認する
投資物件検索サイトなどに表記されている「表面利回り」は、満室であることが前提で、諸費用や経営にかかる経費を計算に入れていないため、実際に数字通りの収益が得られるとは限りません。
建築プランや購入物件の検討時には、物件の初期費用だけでなく、諸費用や毎月、毎年の経費なども踏まえながら、複数の空室率のパターンで実質利回りをシミュレーションすることが重要です。
出口戦略を考えておく
アパートなどの建物は、減価償却期間が過ぎると税金の負担が増えるため、節税効果があるうちに投資回収するのか、償却期間が終了した後もアパートを保有し続けるのか、あらかじめ投資の目的と方針を決めておきましょう。
償却期間が終了しても保有し続ける場合は、売却時期の想定や建て替えの検討など、将来を見据えた出口戦略を立てておくことで失敗を防げます。
新築アパートなどの不動産投資における出口戦略の重要性と成功のポイントは以下のコラムで詳しく解説していますので合わせてお読みください。
〈おすすめコラム〉
不動産投資における「出口戦略」の重要性|売却のタイミングや成功のポイントを解説
信頼できる建築会社・不動産会社を選ぶ
一棟アパートを新築するなら、投資の目的や賃貸ニーズに合わせたプランニングや、補助金も活用しながら高性能なアパートを建築する技術力と実績のある会社に依頼しましょう。
また、建築だけでなく経営計画の策定や融資、賃貸管理、売却、建て替えなど、アパート投資にまつわるさまざまな分野でサポートできる総合不動産会社なら、窓口が1か所でスピーディに適切なアドバイスが受けられます。
〈おすすめコラム〉
【2024-2025年】アパート新築・リフォームで使える補助金、税制優遇制度
不動産投資のキャッシュフローとは?目安や計算方法、利回り別のシミュレーション実例を紹介
まとめ
新築アパート投資は、空室リスクやランニングコストを抑えやすいため、長期の安定収入が期待できます。また、新築は有利なローンが組みやすいため自己資金を抑えられるなどのメリットもあります。
新築アパート投資は、所有する土地を有効活用したい方や、低リスクで安定収入を求める方におすすめです。
ただし、ローン返済負担が大きくなるなど新築ならではの注意点もあるため、適切なプラン・立地を選んだうえで実質利回りをシミュレーションし、投資の目的とゴール(出口戦略)を設定することが重要です。
初めての不動産投資や相続した土地でのアパート経営は、地域の賃貸需要に詳しく、収益物件の運用ノウハウがある不動産会社のサポートを受けるのがおすすめです。
東京・千葉エリアの新築アパート投資は、総合不動産会社のオカムラホームにご相談ください。
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