30坪で土間のある家のおしゃれな間取り|デメリット対策や千葉県の注文住宅実例も紹介
このコラムでは、延べ床面積30坪前後で土間スペースを間取りに取り入れた新築注文住宅施工事例を紹介します。
玄関の土間収納やシューズクローク、通り土間、土間リビングなど多彩でおしゃれな事例を紹介するとともに、土間を間取りに取り入れる際に知っておきたいデメリット対策も解説。
便利でおしゃれな土間空間のある快適な家を建てたい方は参考にしてくださいね。
コラムのポイント
- 住宅内に土間スペースを設けると、収納としてはもちろん、さまざまな使い方で暮らしを楽しめる、プラスアルファの空間が生まれます。
- キッチンや勝手口などを土間仕上げにして、汚れや水に強いメリットを活かす方法もおすすめです。
- 土間のある家を建てる際は、床材の種類による特徴や土間のデメリットも理解した上で、適切な対策を考えながらプランニングすることで後悔を防げます。
Contents
土間のある家のメリット・魅力
初めに、住宅に土間空間を取り入れるメリットを解説します。
アウトドア用品の収納に便利
土間空間は、靴や傘などはもちろん、バイクや自転車を停めたり、ベビーカーやペットの散歩用品などお出かけ前に必要な物を収納したりするスペースとしても最適です。
また、多少の土や泥が付いても平気なため、キャンプやカー用品、園芸用品など室内に持ち込みにくい物を収納する場所にもぴったり。
室内に土間収納があればアウトドア用品や自転車も気軽にメンテナンスでき、ディスプレイしてインテリアとしても楽しめます。
お子さまのプレイスペースになる
土間スペースは、お絵かきや工作など床が汚れやすい遊びや、ダンス、縄跳びなどの体を動かす遊びも室内で気兼ねなくできる点もメリット。
お子さまが室内でのびのびと遊べるスペースが欲しい場合にもおすすめの間取りです。
ペットが過ごすスペースに最適
土間はワンちゃんや猫ちゃんのくつろぎスペースにも最適です。「夏は土間の床がひんやりして気持ち良いのか、ワンちゃんがよく寝そべっている」という声もお聞きします。
傷がつきにくく、汚れを落としやすい点でも、土間のある家はペットとの暮らしに適していると言えます。
さまざまな趣味を室内で楽しめる
土間スペースはちょっとした水濡れや汚れを気にせずに趣味を楽しむ空間としても便利です。
DIYの作業場、自転車のメンテナンス、ガーデニングなど、さまざまな趣味を室内でも楽しめます。
半屋外のくつろぎ空間を作れる
土間スペースにダイニングテーブルやチェアを置けば、ティータイムやホームパーティーを楽しめるくつろぎ空間を作れます。
室内と庭やテラスの中間に土間スペースを設け、アウトドアリビングやサンルーム、コンサバトリーとして活用するのもおすすめです。
〈関連コラム〉
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日常の家事にも役立つ
掃除しやすく水はけの良い土間スペースは、濡れた物を乾かしたり、土の付いた野菜を置いたりするなど、日常の家事にも役立ちます。
室内に土間空間を取り入れる主な間取りパターン
住宅内に土間空間を取り入れる場合、主な間取りパターンは以下の5通りがあります。
- ①玄関土間(シューズクロークや土間収納)
- ②通り土間
- ③土間リビング
- ④土間キッチン
- ⑤勝手口まわり
1つずつ間取りの特徴やメリットを紹介していきますね。
①玄関土間(シューズクローク・土間収納)
玄関の下足エリア(靴を脱ぐ場所)を広げて、土間収納やシューズクロークなどを設ける間取りパターンです。
土間収納からベビーカーやアウトドア用品などを用意して外出し、帰宅後はすぐに片づけられるという合理的な動線が実現できます。
また、広さによっては収納としてだけでなく、DIYなどの作業場やアウトドア用品のディスプレイなど多目的に使えるスペースになります。
②通り土間
通り土間とは、元々は家の中を玄関から勝手口に抜けるために設けられた、土足で通れる通路を指します。
写真の事例では、玄関から洗面室につながる奥の扉までの通路を土間にして、コートやアウトドア用品を置けるオープンな収納スペースを設けています。
玄関⇒靴・コートを脱ぐ⇒手洗いという、外出や帰宅時の動きが通り土間によってスムーズになった便利な間取りです。
③土間リビング
リビングを土間仕上げにする間取りも近年注目されています。
フローリングよりも耐久性や耐水性が高いため、ワンちゃんを飼っている方やお子さまのいるご家庭では、リビングが思いっきり遊べる場になります。
また、DIYなどの趣味のスペースや、テラスや庭と一体感を出してホームパーティーを楽しむなど、工夫次第でリビングでさまざまな過ごし方ができる点がメリットです。
④土間キッチン
床面にモルタルやタイルを使った「土間キッチン」も、清掃性の高さから近年採用する人が増えています。水はねや油などをふき取りやすく、水を使った床掃除もしやすい点がメリットです。
また、土間は傷や汚れに強いため、勝手口から土の付いた野菜や重いストック品などを運び入れる時も安心です。
⑤勝手口まわり
キッチンや洗面脱衣所に勝手口を設ける場合に、室内側のドア周辺を土間仕上げにするパターンです。
まとめ買いしたストック品の一時置き場や、ゴミ出しの前日の仮置き場などに便利です。
また、勝手口とキッチンパントリーをつなげた空間を土間仕上げにするのもおすすめ。買った物をすぐに収納できて家事がラク&時短につながります。
30~40坪で土間のある家のおしゃれな間取り事例【千葉エリアの注文住宅】
延べ床面積30~40坪程度で、土間のある家の間取り事例を紹介します。
通り土間や土間リビングなど、収納以外にもさまざまな用途に使えるおしゃれな事例がたくさんありますので、家づくりの参考にしてください。
【約33坪】多目的に使える玄関土間のある間取り
自転車が趣味のお施主様のために作った、玄関から続く約7畳もの広さの土間空間がある間取り事例です。
自転車のディスプレイやメンテナンスをする場所に最適で、雨の日もお気に入りの愛車を安心して保管できます。
土間とリビングの境目は引き戸で仕切っています。引き戸を開ければリビングと土間、そして屋外が一体となったような開放感を演出できます。玄関から土間を通って、掃き出し窓から土足のまま庭に出られるのも便利そうですね。
アクアリウムやDIYを楽しめる広い玄関土間のある間取り
玄関土間を広く取り、広々とした空間に仕上げた間取り事例です。
グリーンや水槽もゆとりを持って置ける広さで、窓からの光も差し込む明るい玄関スペースとなっています。
土間空間の一角に、水やりや手洗いに便利なスロップシンクを設置。
ボトルグリーンの引き戸や陰影のある塗り壁と相まって、レトロなおしゃれ感を演出しています。
作業用デスク等を置けば、快適にDIYも楽しめるスペースになりそうですね。
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【38.64坪】吹き抜けから光が降り注ぐ開放的な土間リビング
LDKのうちリビング部分を1段下げて土間仕上げにした間取り事例です。
リビング上部は吹き抜けになっており、大きな窓から光が降り注ぐ明るく開放的な空間に。
さらに、掃き出し窓からは中庭へとつながっており、土間リビングをアウトドア空間の延長のように使える間取りとなっています。
木製ベンチをつなぎ合わせて、ダイニングとリビングをつなぐ桟橋にできます。アスレチックのような遊び心のある工夫です。
土間リビングを使ったホームパーティーもおすすめ。庭やダイニングにいるゲストともつながり感を保ちながらみんなで楽しめます。
吹き抜けから土間リビングを見た様子です。吹き抜けは明るさや開放感アップはもちろん、2階にいる家族にすぐに声がかけられるのもメリットですね。
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【約35坪】暖かい空間でくつろげる窓際の土間リビング
リビングの南側を1段下げて床面を土間仕上げにした間取り事例です。
昼は光がさんさんと降り注ぐ内と外が緩やかにつながる空間。冬でも窓からの日射熱で暖かく過ごせます。チェアやテーブルを置いて読書やティータイムなどさまざまな用途に使えるマルチな空間です。
土間スペースには薪ストーブを設置しています。土間仕上げは薪ストーブのお手入れもしやすいのがメリットです。
土間リビングの上部は吹き抜けになっており、薪ストーブの暖かい空気が2階にも届きます。
夜は薪ストーブの火のゆらめきが心を癒してくれます。
ストーブで暖を取りながら、本棚からセレクトしたお気に入りの本を読めば、より一層リラックスできそうですね。
【約38坪】土間ギャラリーと広いシューズクロークのある間取り
玄関を入ってすぐの場所に、靴のまま入れる土間仕上げのギャラリースペースを設けました。絵画などのクリエイティブを楽しんだり、子どもたちの作品を並べたり、家族のオリジナリティあふれる特別な空間を作れます。
ギャラリーの他に、3面収納棚の土間スペースも併設。靴のまま入れるので作業場としても活躍してくれます。作業に使う道具を収納するのにも大活躍。
スキップフロアに設けた明るい光が降り注ぐコンサバトリー。床を水や汚れに強いタイル仕上げにしたので、気軽に室内でガーデニングを楽しめます。光が降り注ぐおしゃれな空間でお茶をしたり趣味を楽しんだりと使い方は無限大です。
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【32.23坪】明るく開放的な通り土間のある間取り
玄関からまっすぐ伸びる、開放的な通り土間のある間取り事例です。
土間は室内空間と段差がないため、リビングの延長として使ったり、DIYや観葉植物を楽しんだりするスペースとして多目的に使えます。
通り土間から2階へ続く階段。2階ホールはカフェのテラス席のように外を感じられる空間です。
土間のある家を建てる際の注意点とデメリット対策
土間のある家を検討する際に知っておきたい注意点を紹介します。
あらかじめ土間のデメリットや対策を知っておくことで間取りの後悔を防げますので参考にしてくださいね。
床材による費用や機能の違いに注意
床材に選ぶ素材や仕上げの方法によっては、工事費用が予想以上に高くなる可能性がある点に注意が必要です。
土間に使われる一般的な床材はコンクリートやモルタル、タイル、天然石などがあります。
それぞれの床材のグレードによっても違いはありますが、材料費は天然石>タイル>コンクリート>モルタルの順に高くなります。
また、床材の種類によってメリット・デメリットやお手入れ方法も異なります。日々のお手入れの手間やメンテナンスコストなども比較した上で選ぶことで後悔を防げます。
土間の床面仕上げの種類
床材 | 概要 | メリット・注意点 |
---|---|---|
モルタル | セメントと砂(細骨材) 、水を混ぜ合わせた建築材料 |
|
コンクリート | セメントと砂(細骨材))+ 砂利(粗骨材) 、水を混ぜ合わせた建築材料。モルタルに砂利(粗骨材)を加えたもの |
|
タイル | 粘土などを主原料とし、高温で焼いた陶磁器製の薄い平板状の建築材料 |
|
天然石 | 御影石や大理石など、天然の石材を加工して作られた建築材料 |
|
土間以外のスペースとのバランスに注意
土間を作ることによって他の場所が狭くなりすぎていないか、間取りを決める時は全体のバランスを考えることも大切です。
プランニングの前に、ファミリークローゼットやパントリーなど収納を充実させたい、書斎やワークスペースが欲しい、リビングを広くしたいなど、間取りの希望をリスト化して優先順位を決めておきましょう。
冬場は足元や空間が冷えやすい
土間に使われるコンクリートやタイルはフローリングよりも断熱性が低いため、冬場は床面が冷たくなりやすいというデメリットがあります。
リビングやダイニングなど広い面積を土間仕上げにする場合は特に、足元や室内の寒さ対策を検討しましょう。
土間のある家を建てる際の寒さ対策一例
- 高気密・高断熱で建てる
- 土間周辺の床、壁、窓の断熱性を上げる
- 土間に床暖房を設置する など
まとめ
住宅内に土間スペースを設けると、収納としてはもちろん、さまざまな使い方で暮らしを楽しめる、プラスアルファの空間が生まれます。
また、キッチンや勝手口などを土間仕上げにして、汚れや水に強いメリットを活かす方法もおすすめです。
土間のある家を建てる際は、床材の種類による特徴や土間のデメリットも理解した上で、適切な対策を考えながらプランニングすることで後悔を防げます。
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今回紹介しきれなかった施工事例がまだまだありますので、ぜひチェックしてみてください。