セミオーダー住宅とは?メリット・デメリットと間取り事例、後悔しない選び方を紹介

セミオーダー住宅とは?メリット、デメリットを解説

このコラムでは、高品質かつ手間やコストを抑えた家づくりが可能な「セミオーダー住宅」の特徴やメリット、デメリットについて解説します。

千葉県で新築住宅を手がけるオカムラホームがプロデュースする注文住宅専門店「木ここち家ラボ」が提案しているセミオーダー住宅「ZOOT」の間取りプランや外観、内装デザイン事例もご紹介。

「完全自由設計の注文住宅が理想だけど、手間を省いて効率良く家づくりがしたい」「コストを抑えながらも住宅の品質や性能は確保したい」という方は参考にしてくださいね。

 


コラムのポイント

  • セミオーダー住宅は、フルオーダーよりも手間やコストを抑えて、高品質な家づくりができる注文住宅の手法です。
  • 土地条件によって建築が難しいケースや、細かな変更が難しい点などに注意しながら、ご自身の好み、ライフスタイルに合ったコンセプトのセミオーダー住宅を選べば、コストパフォーマンスが良く満足度の高い家づくりができます。

Contents

 

セミオーダー住宅とは?

29.29坪の二階建てセミオーダー住宅外観実例

セミオーダー住宅は、基本プランをベースに土地や生活スタイルに合った希望の間取りを決定し、設備やデザインはあらかじめ決められた仕様・オプションから選択して最終プランを作成するタイプの注文住宅です。

間取りをゼロから作るのではなく、基本プランをベースに部分的にカスタマイズしてプランを作るため、半分オーダーメイドの注文住宅という意味で「セミオーダー住宅」と呼ばれています。

すでに建っている家を購入する建売住宅とは異なり、注文して家を建てる方法になるため、注文住宅の一種と言えます。

間取りや仕様に制約がある分、完全自由設計(フルオーダー)の注文住宅よりもコストを抑えつつ、自分の希望もある程度反映したバランスの良い家づくりができるのが特徴です。

ハウスメーカーや工務店によっては、フルオーダー注文住宅とセミオーダー住宅プランの両方に対応できる場合もあります。

オカムラホームの新築住宅ブランド「木ここち家ラボ」でも、フルオーダーとセミオーダー両方の注文住宅に対応可能です。

 

セミオーダー住宅のメリット・デメリット

セミオーダー住宅のメリット・デメリット

新築でセミオーダー住宅を選択するメリットとデメリットをまとめました。

メリット①コストと品質のバランスが良い

一定の選択肢や制限の範囲内で建築するセミオーダー住宅は、打ち合わせ回数が少なく済み、見積もり作成や施工を効率化できるため、効率的に家づくりができることがメリットです。

一定の設計自由度を確保し、設計・施工費もカットできるため、コストと品質のバランスが良い家づくりができます。

メリット②ある程度間取りをカスタマイズ可能

セミオーダー住宅は、一定の坪数や構造による制限はあるものの、比較的自由に間取りを決められる場合もあります。

建売住宅のようにすでに決まった間取りではなく、自分に合ったカスタマイズの余地がある点がセミオーダー住宅のメリットです。

メリット③打ち合わせの負担が少ない

打ち合わせ回数が少なく済む点は、コストだけでなくお施主様の手間や負担を減らすことにもつながります。

さまざまな仕様を1つずつ決めるフルオーダー注文住宅は、施工会社との打ち合わせ以外にもかなりの時間を要します。

多忙で家づくりに多く時間が取りづらい方には、仕様決定の負担が少なく、失敗しづらいセミオーダー住宅はメリットが大きい方法と言えるでしょう。

メリット④フルオーダーより完成が早い

セミオーダー住宅は、フルオーダーよりも最終プランや総費用見積もりが決定するまでの時間を短縮できるため、完成までの時間も早くなります。

間取りや仕様を効率良く決定して、なるべく早めに新居を手に入れたいという方にも適した選択肢と言えます。

メリット⑤完成像や価格が明瞭

セミオーダー住宅は、ベースとなるプランがあるため家の完成像がイメージしやすく、選択肢を組み合わせれば総費用がすぐに分かる点も大きなメリットです。

フルオーダーの注文住宅でありがちな、思わぬ追加費用で予算オーバーという失敗も起こりにくくなります。

セミオーダー住宅は、100%フルオーダーの注文住宅に近い品質で、理想を取り入れながらもコストや時間を省いて効率良く家づくりがしたい人におすすめの住宅商品です。

 

デメリット①フルオーダーより設計自由度は低い

セミオーダー住宅は、間取り・デザインの両方でフルオーダー注文住宅よりも自由度が低い点がデメリットです。

外装、内装、インテリアなどの細かな仕様変更や、下記のような特殊な要望は実現が難しい可能性があります。

〈特殊な要望の例〉

  • 水回り設備が複数必要な多世帯住宅
  • 飼っているペット専用の間取りを整えたい
  • 防音室など特殊な部屋が欲しい

個人のきめ細かな要望に応えるには、フルオーダー注文住宅の方が適していると言えるでしょう。

デメリット②土地条件などで建築できない場合も

セミオーダー住宅は、一般的な整形地を想定して設計されているケースが多いため、ベースプランから大きく変えなければならない敷地では建築できない場合があります。

また、採光や通風、プライバシー確保などの問題で建築が難しいケースもあるため、変形・狭小地など特殊な敷地では、事前に建築の可否や快適な住環境が実現できるかを確認する必要があります。

 

フルオーダー注文住宅、規格住宅、建売住宅との違い

フルオーダー注文住宅、規格住宅、建売住宅との違い

注文住宅にはセミオーダーの他に、フルオーダー、規格住宅などいくつかの方法があります。また、すでに建っている建物と土地をセットで購入する建売住宅もあります。

それぞれのメリット、デメリットについてまとめます。

メリット デメリット
注文住宅 フルオーダー
  • 間取りやデザインを1から決められる
  • 土地に合わせた設計が可能
  • 施工過程をチェックできる
  • 他の方法より総費用が高め
  • 打ち合わせを重ねる必要がある
  • 入居まで時間がかかる(9か月~1年程度)
セミオーダー
  • 手間やコストを抑えて高品質な家づくりができる
  • ある程度間取りが自由に決められる
  • 打ち合わせの負担が少ない
  • フルオーダーより完成が早い
  • 完成イメージや価格が明瞭
  • フルオーダーより設計自由度は低い
  • 特殊な間取りや仕様の要望には対応しにくい
  • 土地条件などで建築できない場合も
規格住宅(企画住宅)
  • 手間やコストを抑えて高品質な家づくりができる
  • 坪数・仕様が決まっているため予算オーバーしにくい
  • テーマやターゲットに沿ったおしゃれなデザイン
  • ベーシックで暮らしやすい間取り
  • セミオーダーより間取り・仕様のカスタマイズ性が低め
  • 土地条件などで建築できない場合も
建売住宅
  • 注文住宅よりコストダウンしやすく総費用が明確
  • 実物を確認して購入できる
  • 購入から入居までスピーディ(1か月~4か月程度)
  • 土地の状態や施工の良し悪しを判断しにくい
  • 間取りやデザインは変更できない※
  • 近隣住宅と似た家になりやすい

※建築前の場合は設備や内装などの一部オプションは選択可能なケースもあります。

設計の自由度は「フルオーダー注文住宅>セミオーダー住宅>規格(企画)住宅>建売住宅」となります。

フルオーダー注文住宅

フルオーダー注文住宅は、ハウスメーカーや工務店、設計事務所などに設計・施工を依頼し、1から家づくりを行う方法です。100%オーダー完全自由設計などと言われることもあります。

住宅の間取りや仕様をほとんど全て施主自身で決めて建てられるのが最大のメリットです。その分、総費用が高めで工期も長くなります。

規格(企画)住宅

規格住宅は、外観・内装デザイン、間取りなどがパターン化された注文住宅を指します。

仕様を規格化することで部材や施工費用、工期を抑えられるため、オーダーメイドの注文住宅よりも低コストで家づくりができる点が特徴です。

商品ごとにターゲットとなるライフスタイルに合わせて間取りやデザインが作られているため、企画住宅(企画型注文住宅)と呼ばれることもあります。

建売住宅

建売住宅は、土地と建築済みの建物がセットで販売されている住宅を指します。

建物が完成しているので購入後すぐに入居できるのが最大のメリットです。

建築前や建築中に販売される建売住宅もありますが、プランは決まっていて変更できないケースがほとんどです。

〈関連コラム〉

注文住宅と建売住宅はどちらが良い?費用の違いや選び方のポイントを解説

規格住宅で建てる平屋の間取り実例|25~30坪の価格相場や住宅会社の選び方も解説

 

セミオーダー住宅に関するよくあるQ&A

セミオーダー住宅に関するよくあるQ&A

セミオーダー住宅についてお施主様からいただくよくある質問をまとめました。

セミオーダー住宅の家づくりの流れとかかる期間の目安

セミオーダー住宅は、フルオーダーの注文住宅と比べると、主に打ち合わせ期間や詳細見積もりまでの時間の短縮が見込まれる分、早く入居しやすい傾向があります。

建築会社選びから建物完成までは、フルオーダーが10か月~1年程度に対して、セミオーダーは7~8か月程度が目安になります。

セミオーダー住宅は、「間取りや仕様にこだわりたいが打ち合わせにかける時間があまり取れない」という場合や、「できれば1年以内に入居したい」などの希望がある場合にもおすすめです。

セミオーダー住宅の間取り・仕様変更の自由度は?

セミオーダー住宅は、間取りや仕様に一定の制限はあるものの、多彩な選択肢があるため、好みのものを選んでいくだけでほぼオーダーメイドのような注文住宅を建てられます。

特に、間取りは決められた坪数や住宅形状の中で、ある程度自由に決められることが多いため、規格住宅と比べると自由度は高くなります。

ただし、間取り変更が可能でも、構造上移動できない壁を移動することは難しいため打ち合わせ時にしっかり確認しておくことが必要です。

また、外壁や屋根の素材はいくつかのパターンから選択でき、クロスやフローリングは一定規格の中から自由にカラーを選べるケースが多くなっています。

セミオーダー住宅という名称でも、ほぼ間取りが固定の規格住宅に近い場合もあるため、プラン変更の自由度は商品・会社ごとにしっかり確認するようにしましょう。

 

千葉県で建てたセミオーダー住宅のおしゃれな外観・内装・間取り事例

オカムラホームの新築住宅部門「木ここち家ラボ」が手がけた、セミオーダー住宅の建築実例を紹介します。

ライフスタイルの変化にも対応できる可変性の高い間取りプランや、おしゃれな外観、自然素材をふんだんに使った内装デザインにご注目ください。

【29.05坪・2~3LDK】吹き抜けとサンルームのある家事ラクな家

間取り図

延べ床面積29.05坪の二階建てセミオーダー住宅の間取り図

建物面積 1F: 52.17 m²(約15.78 坪)
2F: 43.88 m²(約13.27 坪)
計: 96.05 m²(約29.05坪)
プラン内容 2(3)LDK+土間収納+サンルーム

 

外観・室内イメージ

延床面積29.05坪の二階建てセミオーダー住宅の家外観

モスグリーンの外壁と6連窓が印象的な、スタイリッシュな外観です。

吹き抜けとリビング階段のあるLDK

LDKは吹き抜けとリビング階段で開放的に。6連窓からの光がたっぷり差し込む明るいリビングです。

収納と手洗い場のある玄関ホール

玄関ホールを広めにとり、収納と手洗い場を設置しました。帰宅後すぐに手洗いができ、お客様も気兼ねなく使えます。

二階寝室横のサンルーム

二階建てセミオーダー住宅(子ども部屋)

寝室横には室内干しができるサンルームを設けました。乾いた洗濯物はそのまま寝室のクローゼットに収納できる便利な間取りです。

施工事例:【ZOOT(6.5×10)】ずっと、つづく、くらし

 

【25.05坪・1~3LDK】アイランドキッチン中心のおしゃれなロフト付き平屋

25坪平屋セミオーダー住宅間取り事例(ダイニングキッチン)

グレーのおしゃれなアイランドキッチンが主役の、二人暮らしにぴったりな1LDK・25坪の平屋間取り実例を紹介します。

 

間取り図

25坪の平屋セミオーダー住宅の間取り図(1~3LDK)

建物面積 82.81 m²(約25.05 坪)
プラン内容 1LDK(3LDKに変更可)+吹き抜け+土間収納+ロフト(オプション)

 

外観・室内イメージ

25坪平屋セミオーダー住宅間取り事例(リビング)

コンパクトながら、24畳+ユーティリティスペース6畳の広々LDKを確保。

25坪平屋セミオーダー住宅間取り事例(ユーティリティスペース)

ユーティリティスペースはリビングの延長としてさまざまな用途に使えるほか、間仕切りを設置して個室にすることも可能。

25坪平屋セミオーダー住宅間取り事例(洋室)

さらに、9畳の洋室についても間仕切りを入れれば2部屋にできるため、個室は3部屋まで増やせます。

25坪平屋セミオーダー住宅間取り事例(ロフト)

ロフトは屋根裏収納としてはもちろん、お部屋としても使える十分な広さと解放感があります。

足を投げ出して腰掛けられるカウンターも設置しました。

家族の人数やライフスタイルの変化にも対応できる、可変性の高い平屋となっています。

施工事例:【ZOOT FLAT】太陽光・蓄電池付きセミオーダー規格住宅

 

セミオーダー住宅で後悔しないハウスメーカーや工務店の選び方

セミオーダー住宅で後悔しないハウスメーカーや工務店の選び方

セミオーダー住宅に興味があるけれど、どんな基準でハウスメーカーや工務店を選べばよいか分からないという方へ、建築会社やセミオーダー商品のチェックポイントを解説します。

後悔しない家づくりにお役立てください。

コンセプトが合うプラン、商品を選ぶ

セミオーダー住宅は、一定のコンセプト(家族構成や暮らし方)に基づいた坪数や間取り、仕様でプランが作られています。

コンセプトが合うプランを選ぶことで、ライフスタイルに合った暮らしやすい間取りや好みのデザインを実現しやすくなります。

多くのセミオーダー住宅があって選べないという場合も、こだわりたいポイントに優先順位をつけておくと絞り込みやすくなりますよ。

土地の条件も考慮しながら選ぶ

家を建てる土地も同時に探す場合は、希望するセミオーダー住宅が建てられるかという視点で選ぶこともポイントです。

敷地の日当たりや風通し、道路との位置関係などは、間取りや外観に影響します。

土地の建蔽率や容積率などの規制をクリアしていることはもちろんですが、日当たりや風通し隣家との距離や道路からの見え方玄関や庭、駐車場の配置が適切になるかなども踏まえた上で検討する必要があります。

また、土地がすでにある場合なら、フルオーダーや規格住宅も視野に入れて、コストと品質のバランスを考えながら幅広い選択肢から検討してみましょう。

住宅性能(耐震性、断熱性、省エネ性能)を確認する

セミオーダー住宅を選ぶ際は、耐震性や断熱性などの住宅性能もしっかり確認しましょう。

耐震等級3取得長期優良住宅ZEHに対応していれば、補助金も活用しながらお得に高品質で長く快適に暮らせる家づくりができます。

モデルハウスや完成見学会を実施している場合は積極的に参加し、基本性能や快適性を肌で体感し確かめるのがおすすめです。

アフターサービスをチェック

ハウスメーカーや工務店によって、保証期間や内容、メンテナンス体制などが大きく異なるため、アフターサービスは事前に必ずチェックしておきたいポイントです。

〈アフターサービスチェックポイント〉

  • 構造や設備に関する長期保証
  • 定期点検の実施
  • 水回りなどの緊急トラブル対応
  • 補修や修繕が必要なときの対応
  • リフォームの相談

オカムラホームの新築住宅ブランド「木ここち家ラボ」では、入居後3か月・1年・2年・5年・10年・15年の計6回の定期点検実施や最長60年の瑕疵保証、20年の地盤保証などで住まいの安心をお守りします。

また、万一不具合が発生した際は、迅速に対応し、状況に応じた的確なアドバイスをいたします。

木ここち家ラボのアフターメンテナンス

木ここち家ラボの保証・保険

「標準仕様」と「オプション」の範囲を確認する

セミオーダー住宅を検討する際は、外壁や内装材、キッチンなどの設備、窓サッシ、照明など、「間取り以外の標準仕様」もしっかり確認しましょう。

どの選択肢からがオプションになるのか、またどれくらい費用がプラスになるのかを把握しておくことで、予想外の追加費用で予算オーバーになる後悔を防げます。

 

まとめ

セミオーダー住宅は、フルオーダーよりも手間やコストを抑えて、高品質な家づくりができる注文住宅の手法です。

土地条件によって建築が難しいケースや、細かな変更が難しい点などに注意しながら、ご自身の好み、ライフスタイルに合ったコンセプトのセミオーダー住宅を選べば、コストパフォーマンスが良く満足度の高い家づくりができます。

オカムラホームの注文住宅専門店「木ここち家ラボ」では、セミオーダースタイルの規格住宅「ZOOT」をご提案しています。

家づくりのプロが提案する間取り・仕様から、好みやライフスタイルに合ったプランを選ぶことで、フルオーダーよりも打ち合わせ回数と期間を抑えて、自分らしい住宅を実現できます。

家全体を1年中快適な温度に保つ高気密高断熱と耐震性を確保し、太陽光発電+蓄電池を標準搭載。

万一の災害時にも停電しない、省エネと環境、防災に対応した「人と地球にやさしいサスティナブル住宅」を実現します。

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