ホームエレベーターを使わなくなったら放置・撤去どちら|リフォームや撤去の費用、補助金など解説

ホームエレベーターを使わなくなってても、「いつか役立つかもしれない」「撤去したら元には戻せない」と考えると、簡単に撤去の決断はできませんよね。
対処法に迷っている間にも保守費用は発生するため、お困りの方がいらっしゃると思います。
そこで今回は、多くのご家族のリフォーム相談を承ってきた東京・千葉・神奈川のリフォーム会社『オカムラホーム』が、使わなくなったホームエレベーターの対処法を、まとめてご紹介します。
使わない高額設備の取り扱いに悩む日々を終わらせるために、ぜひ最後までご覧ください。
ホームエレベーターを使わなくなった後の対処法

ホームエレベーターを使わなくなった後の対処法は、大きく分けて「放置」「撤去」の2つに分かれます。
放置と撤去のメリット・デメリット、問題点などを、整理してご紹介します。
放置
使わなくなったホームエレベーターの対処法として放置を選択する最大のメリットは、「将来また使う可能性を残せる」点です。
以下のような場合には、現在はホームエレベーターを使っていなくても、残しておく選択が向いています。
- ご家族を在宅介護する可能性がある
- 2階や3階がリビングで、近い将来に移動の不安を感じている
- 5〜10年後には住み替えを予定していて、撤去費用よりも維持費の方が安価
- 居住スペースとしては活用しづらい位置にホームエレベーターを設置している
一方で、ホームエレベーターは使わなくても法定点検※や保守費用などの維持費が発生し続けます。
長期間の放置には、部品供給の終了(製造終了から20年前後が目安)により、「修理して使う」「安全な状態で残す」どちらの選択もできなくなる可能性があるといった問題も潜んでいます。
※【ホームエレベーターの法定点検とは】
個人宅のホームエレベーターにも「維持保全の義務」が課されていて、安全に動く状態を保つ責任があります。
「法定点検の具体的な頻度」「メーカー保守契約の締結」「行政への法定点検の結果書類提出」までは強制されていませんが、管理責任そのものは所有者に帰属するため、事故発生時には過失責任を問われます。
また、ホームエレベータには、使わないからこそ進む劣化もある点に注意が必要です。
- ロープ式では主索(ワイヤーロープ)に錆が出やすい
- 油圧式では作動油が劣化してシールが硬化し、油漏れにつながる
なお、「電源を入れたまま放置」「電源を落として休止させる」ではホームホームエレベーターの状態が異なることも、把握しておきましょう。
【電源を入れたまま放置】
- 待機電力と保守費用が発生し続ける
- 昇降路内の空気が完全に滞留するため、上下階の温度差と湿気の逃げ場が無いことにより結露が発生し、本体や住宅の劣化を進行させる
【電源を落として休止させる】
- 通電を止めることで、地震時等管制運転装置などのバッテリーが放電して劣化する
- カゴ内インターホン、照明、換気ファンが完全に停止するため、誤って閉じ込められた際に通報手段がなくなる
- 再使用の際に消耗品交換や試運転などの費用が発生する
使わなくなったホームエレベーターの対処法として放置を選ぶ場合でも、以下のような対応で資産価値を維持し、将来の再使用時のコストを抑えましょう。
- 部品供給の残り年数を確認しておく
- 電源を入れたままにしておく
- 月1〜2回は試運転をする
本体・昇降路を完全撤去or本体のみ撤去してリフォーム|リフォームアイデアを紹介
ホームエレベーターの撤去方法は、大きく分けて以下2種類です。
- 本体だけを撤去して昇降路を残す:住宅構造への影響が小さく、撤去費用を抑えられる
- 本体・昇降路を撤去:居住空間の有効面積が広がるが、床や壁の補強や造作が必要で費用が高額
ホームエレベーターの空間を有効活用するリフォームアイデア、撤去の注意点をご確認ください。
ホームエレベーターのリフォームアイデア
ホームエレベータの本体だけを撤去して昇降路を残す場合、「各階に1畳弱の縦穴が空いた状態」となるため、以下のようなリフォームアイデアがあります。
- 1階は土間収納
- 最上階に天窓を設置して下階へ自然光を落とす
- 簡易的な床を設置して収納スペースにする
- エアコンを壁内に隠す造作にして、冷暖房を上下階へ循環させるようダクトなども追加
- エアコン配管を外壁の外ではなく室内に通して、外観のデザイン性アップ
- ランドリーシューター兼物干しスペースにする
- ダムウェーター(小荷物専用昇降機)を設置
こちらのページで、ダムウェーター設置の感想をご確認いただけます。
一方で本体・昇降路を撤去する場合には床の設置も可能ですので、さらにリフォームプランのバリエーションが広がります。
- 書斎やワーキングスペース造作
- 水回りスペース増設
- エレベーターと階段が隣接している場合には、階段勾配を緩やかにする など
ホームエレベーターの撤去・リフォーム注意点
ホームエレベーターを撤去する場合にはさまざまなリフォームアイデアがありますが、昇降路の造作やリフォームプランによっては、以下の点にご注意ください。
- 昇降路の壁が耐力壁を兼ねている場合、撤去後に耐震補強が必要
- 防火区画されている昇降路を空洞のまま残す場合、昇降路と隣室を一体化させる場合は、法律上求められる火災・煙の遮断ラインを、図面と現場の両面で再構築・再申請する必要がある
- 昇降路に構造耐力上主要な柱・梁がある場合やダムウェーターを新設する場合には、建築確認申請が必要 など
また、ホームエレベーター撤去時に「本体の撤去」「内装復旧工事」を別の業者に依頼すると手間が増え、工期も長くなるのが一般的です。
そのため、本体の撤去から内装工事まで、一括で請け負ってくれるリフォーム会社を選ぶことをおすすめします。
東京・千葉・神奈川で使わなくなったホームエレベーターの扱いにお悩みの方は、オカムラホームへお問い合わせください。
住宅全体の耐震診断・法令対応なども含めて、ご相談いただけます。
〈※施工エリア:東京・千葉・神奈川の一部地域となります〉
ホームエレベーターを使わなくなった場合の対処法別に費用を紹介

ホームエレベーター撤去から内装の復旧までの総額は、本体のみの撤去で80万〜150万円、昇降路ごと撤去して用途を変える場合で130万〜280万円が目安です。
使わなくなったホームエレベーターの主な対処法と費用相場を、一覧表にまとめました。
| 対処法 | 費用相場 |
|---|---|
| 撤去せず定期点検のみ実施 | ・保守・点検費用:年4万〜15万円/年(保守契約の種類による) ・電気代: 3,000〜12,000円/年 |
| 本体・昇降路を撤去して部屋にする | 130万〜250万円 |
| 本体・昇降路を撤去してトイレを増設 | 160万〜280万円 |
| 本体・昇降路を撤去して洗面所を増設 | 150万〜250万円 |
| 本体のみを撤去して床を張る | 80万〜150万円 |
| 本体のみを撤去して荷物昇降機を設置 | 180万〜350万円 |
昇降路に床を張るリフォームは、吹き抜けを塞ぐリフォームの内容と似ています。
吹き抜けを塞ぐリフォームについて、こちらの記事で内容をご確認いただけます。
〈関連ページ〉吹き抜けを塞ぐ・部屋にするリフォームとは|メリット・デメリットや費用まで施工事例付きで解説
費用相場に幅があるのは、リフォームが複数の要素に分かれているためです。
- 昇降機本体の解体・搬出:30万〜60万円
- 昇降路の壁・下地の撤去:20万〜50万円
- 床の新設:1層あたり10万〜20万円
- 壁・天井の仕上げ復旧:1層あたり8万〜15万円
- 電気配線の撤去と処理:3万〜8万円
- 廃材の処分・搬出:5万〜15万円
例えば、3階建てで3層すべてに床を張って内装仕上げをすると、リフォーム費用が54万〜105万円ほど追加となります。
また、以下のような諸費用も発生するため、リフォーム会社などから見積もり書を受け取った時点で、「追加費用が発生しない内容になっているか」を確認することが大切です。
- 室内足場・養生費:5万〜15万円
- ホームエレベーター設置時の図面が残っていない場合の現況調査費:3万〜10万円 など
※上記の費用は相場で、実際の費用は住宅の構造・階数・昇降路の寸法・仕上げの内容などによって変動します。
ホームエレベーターを残して使う場合の維持費|保守契約・電気代・固定資産税

ここまでホームエレベーターを使わないことを想定して対処法や費用などをご紹介してきましたが、改めてホームエレベーターを活用し始めることを検討している方もいらっしゃると思います。
ホームエレベーターを残して使う場合の維持費は以下のとおりで、保守契約費用については、契約によって費用が変動します。
| 項目 | 費用相場 |
|---|---|
| 保守契約 | ・POG契約:4〜8万円/年 定期点検、軽微な消耗品交換のみが費用に含まれ、通常の修理費用はその都度払い ・フルメンテナンス契約:10〜15万円/年 定期点検、主要部品の修理・交換などが費用に含まれ、基本的には定額でホームエレベーターを維持 |
| 電気代 | 3,000〜12,000円/年 |
| 固定資産税のうちホームエレベーターにかかる税額 | ・新築〜3年目:15,000〜18,000円 ・4年目〜:25,000〜30,000円 ・15年目〜:6,000〜7,500円 |
| 交換 | 350〜550万円 |
※上記の費用は相場で、実際の費用は住宅の構造・階数・昇降路の寸法・仕上げの内容などによって変動します。
固定資産税については、ホームエレベーターは「家屋と一体の建築設備」として、税額を算出する元になる「評価額」に含まれています。
撤去によって家屋の評価額が下がる可能性がありますが、評価を見直すタイミングは3年ごとのため、撤去後はなるべく早く市区町村の資産税課へ申告しましょう。
ただし本体を撤去しても昇降路の面積自体はなくならないため、固定資産税額が大きく減額されることはありません。
ホームエレベーターQ&A

最後に、ホームエレベーターを使わなくなった方やリフォームをご希望の方から、オカムラホームがよくいただく質問・回答をご紹介します。
Q.ホームエレベーターの撤去やリフォームに活用できる補助金はある?
A.ホームエレベーターの撤去やリフォームそのものに使える補助金は、国・自治体ともにありません。
ただし、国や自治体は省エネ性能向上・耐震性能向上・バリアフリー化などを支援する補助金を複数実施しているため、リフォームプランによっては補助金を活用できる可能性があります。
補助金活用については、国の補助金事業に事業者登録をしているリフォーム会社へ相談することをおすすめします。
【国の補助金例】
- みらいエコ住宅2026事業
- 介護保険の住宅改修費助成 など
こちらの記事で、リフォームに活用できる補助金をご確認いただけます。
〈関連ページ〉実家をリフォームして住む費用・工事内容一覧とビフォーアフター事例|補助金、建て替えが必要な状態も解説
オカムラホームは、国の補助金事業に事業者登録をしているリフォーム会社で、国・自治体の補助金ともに、申請サポートをご依頼いただけます。
東京・千葉・神奈川で補助金を活用したリフォームを相談できるリフォーム会社をお探しの方は、お気軽にお問い合わせください。
〈※施工エリア:東京・千葉・神奈川の一部地域となります〉
Q.ホームエレベーターは後付可能?後付け費用はいくら?
A. ホームエレベーターは後付け可能で、後付け費用は350万〜700万円が目安です(木造戸建てへの後付け)。
1畳前後の昇降路スペース確保・住宅構造の補強などが必要で、リフォーム前に建築確認申請も実施します。
また、ホームエレベーター設置のために増築が必要な場合には、「建ぺい率」「容積率」によって設置可否が分かれる点に、注意が必要です。
※「建ぺい率」とは土地面積に対する建築面積の割合、「容積率」とは土地面積に対する延床面積の割合のことで、法令で上限が定められています。
Q.ホームエレベーターの保守を製造メーカー以外に依頼しても大丈夫?
A. ホームエレベーターの保守は、製造メーカー以外にもご依頼いただけます。
- 製造メーカー:純正部品の確保が確実だが、保守費用は高め
- 製造メーカー以外:保守費用を製造メーカーの6〜8割程度に抑えられる可能性があるが、純正部品の入手に制約が出る可能性がある
設置から15年以内で部品供給数が充実している機種をご使用の場合は、製造メーカー以外に保守を依頼しても支障は大きくないと想定できます。
製造メーカー以外に保守を依頼する場合には、「閉じ込め」などの問題が発生した場合の対応時間などを比較して業者を決めてください。
一方で、設置から20年以上が経過し、生産終了している機種をご使用の場合には、修理時の部品確保を優先して製造メーカーへの保守依頼をおすすめします。
また、メーカーによっては、他社が保守した機器への「部品供給」や「技術情報の提供」に条件を設けている場合もあるため、契約書面を確認したうえで保守の依頼先を検討することも大切です。
Q.ホームエレベーターの寿命はどれくらい?
A. ホームエレベーターの寿命は、20〜25年が目安です。
ただし、実際の寿命は使い方によって変動しますし、補修用の性能部品を入手できない場合には、完全に故障していなくても使えなくなるケースがあります。
まとめ
ホームエレベーターを使わなくなったときの対処法として、放置と撤去それぞれの注意点、対処法別の費用相場などをご紹介してきました。
使わなくなったホームエレベーターは、「維持費の負担が大きい場合は保守契約の見直し」「居住面積を広げたい場合には撤去」など、お困りごとに応じて対処法を決めましょう。
撤去せずに放置する場合には、「電源を切らずに1ヶ月に1〜2回は試運転をする」「部品入手ができる期間を過ぎたら撤去を検討」といった対処法も、念頭に置いておいていただけると幸いです。
オカムラホームは、住宅のお困りごとに幅広く対応可能なリフォーム会社です。
東京・千葉・神奈川で使わなくなったホームエレベーターの対処法やリフォーム方法にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
〈※施工エリア:東京・千葉・神奈川の一部地域となります〉
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