贈与税がバレた人の理由と金額|バレる確率とペナルティのリスクどちらをとるか
2026.07.01
2026.07.31

親や配偶者などからまとまったお金を受け取ったものの、「一般家庭のお金の動きを税務署が調査するはずがない」とお考えではないでしょうか。
しかし、実際に一般家庭で贈与税がバレたケースはあるため、申告しないと判断する前に、ペナルティや本来の手続きをご確認ください。
今回は、首都圏で多くの不動産オーナーさまの相続税対策などのご相談を承っている『未来の財託』が、ご自身で贈与税の申告を検討するために必要な情報を、わかりやすく解説します。
Contents
贈与税がバレた人の理由と、実際に課された金額

贈与税の申告漏れは、別の税金の調査に付随して掘り起こされるケースもあります。
まずは贈与税がバレた理由と金額をお伝えします。
- 贈与税がバレた人はいくら払ったのか|1件あたりの追徴税額
- 贈与税がバレる主な理由|税務署が贈与・資金移動を把握するケース
- 贈与税がバレた人の典型例|祖父母・親子・夫婦で起こりやすい申告漏れ
- 税務署が過去の財産・資金移動を確認する調査のポイント
贈与税がバレた人はいくら払ったのか|1件あたりの追徴税額
以下は、贈与税の申告漏れが発覚した件数と追徴課税のデータで、「1件あたりの追徴税額」から逆算すると、脱税額はおおよそ1,100万円〜1,500万円程度と考えられます。
| 項目 | 令和6事務年度 |
|---|---|
| 実地調査件数 | 2,778件 |
| 申告漏れ等の非違件数 | 2,582件(92.9%) |
| 1件あたりの追徴税額 | 443万円 |
〈参考〉国税庁ホームページ「令和6事務年度における相続税の調査等の状況」5ページ
上記データから、税務署が税務調査の対象としたうち92%が「申告漏れ」ですので、精度の高い事前調査のうえで税務調査を実施していることがわかります。
また、2,582件の申告漏れ等の非違件数のうち「無申告の割合が83.4%」というデータもあり、税務署が「申告書が提出されていない資金移動」も調査していることがわかります。
贈与税がバレる主な理由|税務署が贈与などの資金移動を把握す4つのケース
上記のデータを見ると、なぜ贈与税がバレてしまうのか不思議ですよね。
次に、税務署が贈与などの資金移動を把握している方法をご紹介します。
- 相続税の申告と税務調査で過去の生前贈与・申告漏れが発覚する理由
- 銀行口座・預金の入出金、現金の手渡し、名義預金からバレたケース
- 不動産・土地・住宅取得の登記、名義変更で贈与がばれる仕組み
相続税の申告と税務調査で過去の生前贈与・申告漏れが発覚する理由
贈与した人が亡くなったときに発覚するルートです。
死亡届と故人の土地・家屋の情報は、翌月末日までに自動で税務署へ通知されます。
相続税の申告書には過去の贈与を記載する欄があり、記載すれば表面化し、記載しなければ預金の動きから指摘されます。
銀行口座・預金の入出金、現金の手渡し、名義預金からバレたケース

手渡しあっても、渡した側の口座に出金の記録が残り、相続税の調査で使い途を問われることがあります。
税務調査では、税務署の権限で配偶者・子・孫名義の口座の取引履歴まで照会されるため、「口座を経由しなければ資金移動の履歴が残らない」という前提は成り立ちません。
不動産・土地・住宅取得の登記、名義変更で贈与がバレる仕組み
不動産取得は登記が残るため最も税務署に追跡されやすく、対価の支払いがない名義変更は原則として贈与として取り扱われます。
〈参考〉国税庁ホームページ「通達目次 / 相続税法基本通達」9-9
また、不動産購入時には税務署から「お買いになった資産の買入価額などについてのお尋ね」が届くことがあり、購入額に収入・預貯金が足りない場合には、差額の出どころを説明する必要があります。
親子の共有名義の不動産取得も、出資割合と持分がずれた分は贈与です。
法定調書、保険金・満期保険料、法人との取引から高額な資金が発覚するケース
保険会社や金融機関は、1回の支払い額が100万円超の死亡保険金・満期保険金・解約返戻金について、税務署へ「支払調書」の提出義務があり、契約者の名義を子に変えたとしても、保険料の負担者は調書から把握されます。
首都圏の不動産オーナーさまで相続対策のための贈与に関心をお持ちの方は、未来の財託へお問い合わせください。
税務的な視点も踏まえて、不動産オーナーさまが大切な資産を守るサポートをさせていただきます。
贈与税の原則|年間110万円の基礎控除と申告の流れ

贈与税は、受け取った側がご自身で確定申告をして納める税金です。
次に、申告のルールと、税務調査を受ける前に確定申告をする場合の手順も確認しておきましょう。
- 贈与税を知らなかった場合でも申告は必要?申告期限・納付期限と期限後申告
- 自主的な修正申告・期限後申告で対応する方法
贈与税を知らなかった場合でも申告は必要|申告期限・納付期限
贈与税の基礎控除額は110万円ですので、年間110万円を超える贈与を受けた場合には、確定申告が必要です。
贈与税を知らなかった場合でも、納税義務は消滅しない点にご注意ください。
贈与税の計算方法は「(贈与を受けた額-110万円)×税率-控除額」で、税率表は以下のとおりです。
【特例贈与財産:親や祖父母などの「直系尊属」から、18歳以上の子や孫へ贈与する場合】
| 基礎控除後の課税価格 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 200万円以下 | 10% | – |
| 400万円以下 | 15% | 10万円 |
| 600万円以下 | 20% | 30万円 |
| 1,000万円以下 | 30% | 90万円 |
| 1,500万円以下 | 40% | 190万円 |
| 3,000万円以下 | 45% | 265万円 |
| 4,500万円以下 | 50% | 415万円 |
| 4,500万円超 | 55% | 640万円 |
【一般贈与財産:「特例贈与財産用」の条件に該当しない場合】
| 基礎控除後の課税価格 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 200万円以下 | 10% | – |
| 300万円以下 | 15% | 10万円 |
| 400万円以下 | 20% | 25万円 |
| 600万円以下 | 30% | 65万円 |
| 1,000万円以下 | 40% | 125万円 |
| 1,500万円以下 | 45% | 175万円 |
| 3,000万円以下 | 50% | 250万円 |
| 3,000万円超 | 55% | 400万円 |
確定申告書の提出期限は贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までで、納付期限も同じです。
なお、今回は贈与税についてお伝えしていますが、贈与税は相続税にも関わる税目です。
相続税計算をする際の贈与税の取り扱いルールが改正となったため、こちらの記事でご紹介しています。
〈参考〉110万円の贈与税非課税枠は廃止ではなくルール変更|生前贈与を相続税の計算に含めるルールを簡単解説
自主的な期限後申告をする方法|税務調査前に専門家へ相談する重要性
「一定額の贈与を受けて申告が必要であることを認識したが、期限が過ぎている」という場合でも、確定申告書は提出できます。
期限後申告の手順は次のとおりです。
- 1.通帳をさかのぼり、贈与を受けた年と金額を書き出す
- 2.その年の税率で税額を計算する(続柄と年齢で変わる)
- 3.年ごとに申告書を作成し、所轄税務署へ提出する
- 4.本税と加算税・延滞税を納付する
税務調査の通知を受ける前にご自身から期限後申告をすることで、ペナルティが軽くなります。
確定申告書提出のタイミングでペナルティが変わるため、のちほど「贈与税がバレた場合のペナルティ|加算税・延滞税・刑事罰のリスク」でご紹介します。
「贈与税がバレる確率」と「ペナルティのリスク」どちらをとるか

贈与税の納税者はご自身ですので、「申告をするかどうか」はご自身で判断が必要です。
「贈与税がバレる確率」と「ペナルティのリスク」をご紹介するので、ぜひご確認ください。
- 贈与税がバレる確率を導き出すのは不可能|「一般家庭なら贈与税はバレない」の誤解
- 贈与税に時効|除斥期間と相続税調査で過去を確認される範囲
- 贈与税がバレた場合のペナルティ|加算税・延滞税・刑事罰のリスク
- 税務調査の通知から質問・資料提出・指摘・修正申告・納税までの流れ
贈与税がバレる確率を導き出すのは不可能|「一般家庭なら贈与税はバレない」の誤解
税務署が資金移動の調査をしている総数が公表されていないため、贈与税がバレる確率を導き出すのは不可能です。
また、税務署は税務調査のために預金情報を確認する権限を持っているため、「一般家庭なら贈与税はバレない」という情報は間違いです。
近年は情報収集ツールとしてSNSを確認し、申告されている所得額に対する暮らしぶりも確認されています。
第三者からの情報提供もあるため、「一般家庭の資金移動まで税務署が見ているはずがない」という先入観は捨てる必要があります。
贈与税の時効|除斥期間と相続税調査で過去を確認される範囲
税務署が申告の間違いを正しく修正する手続き(更生)を決定できる期間は原則6年で、納税者に偽りその他不正の行為がある場合には7年となります。
また、相続税の計算時には、7年間※さかのぼって贈与額を相続財産に加算する必要があるため、「贈与を受けて数年経過しても税務署から何も通知が来ない」といった口コミは、信用しないことをおすすめします。
※令和6年1月1日以後の贈与から、さかのぼる期間が3年から7年へ段階的に延長されている最中です。
贈与税がバレた場合のペナルティ|加算税・延滞税・刑事罰のリスク

贈与税がバレた場合のペナルティは、「加算税・延滞税(追加徴税)」または「刑事罰(10年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金)」です。
以下は追加徴税の割合です。
【無申告加算税:基本の罰則】
| 無申告加算税 | 税務調査の通知前に申告 | 税務調査で指摘されてから申告 |
|---|---|---|
| 50万円以下の部分 | 5% | 15% |
| 50万円超300万円以下 | 5% | 20% |
| 300万円超 | 5% | 30% |
【重加算税40%:最も重い罰則で意図的な隠蔽や偽装の場合に科される】
【延滞税:利息】
| 延滞期間 | 税率 |
|---|---|
| 納期限の翌日から2か月を経過する日まで | 年2.4%(令和7年)/年2.8%(令和8年) |
| 納期限の翌日から2か月を経過した日以後 | 年8.7%(令和7年)/年9.1%(令和8年) |
【加重措置 加算税+10%:脱税再犯者が対象】
〈参考〉
・無申告加算税:国税通則法 第六十六条
・重加算税:国税通則法 第六十八条
・延滞税:国税庁ホームページ「No.9205 延滞税について」
【例】親から1,000万円を受け取り3年間放置して税務調査で指摘された場合
「本税177万円+無申告加算税約33万円+延滞税約45万円=合計約255万円」が目安です。
追徴税額は日ごとに増え、先送りするほど重くなります。
税務調査の通知から質問・資料提出・指摘・修正申告・納税までの流れ
「税務署の動き」と「税務署から税務調査の事前通知を受け取った場合の対応」は、次のとおりです。
事前通知を受けた段階からでも、税理士に立会いを依頼できます。
| 税務署の動き | ご自身の対応 |
|---|---|
| 事前通知 (日時・対象税目・対象期間) | ・日程調整を申し出ることが可能 ・通知前なら自主的な期限後申告で追徴税額を軽減できる |
| 税務調査 | 曖昧な点は推測で答えず後日回答する |
| 指摘・修正申告の勧奨 | 応じると不服申立てができなくなる |
首都圏で「これまで受け取った贈与・渡した贈与」や「今後検討している贈与」について、相談できる専門家をお探しの不動産オーナーさまは、未来の財託へお問い合わせください。
税理士などの専門家への依頼なども、ワンストップで対応いたします。
贈与税はバレるのかQ&A

最後に、未来の財託が贈与税についてよくいただく質問・回答をご紹介します。
Q. 受け取ったお金を贈与者に戻すと贈与税はなくなる?
A. 贈与は、「渡す側の意思表示」と「受け取る側の受諾」で成立する契約です。
一度合意してお金を受け取った以上、お金を戻しても原則として贈与がなかったことにはなりません。
ただし、例外として「確定申告の期限までに贈与契約を合意解除し、名義変更等で確認できる」「財産を処分していない」といった条件を満たすことで、贈与はなかったものとして扱われます。
〈参考〉国税庁ホームページ「名義変更等が行われた後にその取消し等があった場合の贈与税の取扱いについて」
Q.合法的に贈与税の負担を抑える方法はある?
A.以下のような制度の適用条件に該当する場合には納税負担を抑えられますが、いずれも条件があるため、贈与の前に条件をご確認ください。
| 制度 | 非課税枠 | 適用期限 |
|---|---|---|
| 教育資金の一括贈与 | 1,500万円 | 令和8年3月31日で終了 (同年4月以降は拠出不可) |
| 結婚・子育て資金の一括贈与 | 1,000万円 (うち結婚関係300万円) | 令和9年3月31日まで |
| 住宅取得等資金 | ・省エネ等住宅1,000万円 ・その他500万円 | 令和8年12月31日まで |
まとめ
贈与税がバレた人の理由と金額データ、原則の申告方法、ペナルティのリスクなどを整理してご紹介してきました。
SNSなどには「贈与を受けたけどバレてない」といった口コミがありますが、「バレる確率」というものは存在せず、バレた場合には重い追徴課税などのペナルティがあります。
相続対策で最も重要なことは、専門家へ相談してすべての選択肢を洗い出したうえで、ご自身の状況にとってベストな選択をすることです。
相続対策の選択は専門知識がないと正確な判断が難しいため、ぜひ専門家へご相談ください。

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