吹き抜けを塞ぐ・部屋にするリフォームとは|メリット・デメリットや費用まで施工事例付きで解説

「吹き抜けを作ってみたものの、冷暖房の効率が悪くて悩んでいる」「掃除やメンテナンスが大変」とお悩みの場合、リフォームによって吹き抜けを塞いだり、部屋にすることも可能です。
そこで今回は、多くのリフォーム・リノベーションを手がけている千葉の工務店「オカムラホーム」が、吹き抜けを塞ぐ・部屋にするリフォームについて、工事内容や費用相場、メリット・デメリットまで解説します。
Contents
吹き抜けを塞ぐ・部屋にするリフォーム3選

リフォームで吹き抜けを塞ぎたい場合、次の3つの方法があげられます。
- 床材で吹き抜けを塞ぐリフォーム
- 吹き抜けにロフトや小屋裏収納を設けるリフォーム
- 吹き抜けに独立した部屋を設けるリフォーム
それぞれどのようなリフォームなのか解説します。
床材で吹き抜けを塞ぐリフォーム
吹き抜けを床材で塞ぐリフォームでは、既存の梁や構造体を利用して新たに床材を敷き、吹き抜けを塞ぎます。
シンプルな工事内容で施工費用を抑えやすく、「吹き抜けによる冷暖房効率の低下に悩んでいる」という方におすすめです。
吹き抜けにロフトや小屋裏収納を設けるリフォーム
吹き抜けを塞いで、新たにロフトや小屋裏収納を設けることもできます。
ロフトの場合、収納としてだけでなく、趣味のスペースやお子さまの遊び場としても活用できる点がメリットです。
収納以外で活用することを想定する場合、快適に過ごせる空間とするためにも、断熱改修をセットで行いましょう。
吹き抜けに独立した部屋を設けるリフォーム
吹き抜け部分を完全に塞ぎ、独立した部屋を新設することもできます。
大きな間取り変更を伴う工事となるため、構造補強や断熱計画も必須となりますが、居室を増やしたい場合にはおすすめの選択肢です。
また、居住面積が増えることによって、資産価値が向上すると考えられます。
吹き抜けを塞ぐ・部屋にするリフォームの費用相場

吹き抜けを塞ぐ・部屋にするリフォームを行う場合、工事内容別の費用相場は次の通りです。
| リフォーム内容 | 費用相場 |
| 床材で吹き抜けを塞ぐ | 15~60万円程度 |
| 吹き抜けにロフト・小屋裏収納を設ける | 50~150万円程度 |
| 吹き抜けに独立した部屋を設ける | 100~250万円程度 |
床材で吹き抜けを塞ぐリフォームの場合、吹き抜けをなくすことが目的の施工となるため、費用はそこまで膨らまない傾向にあります。
一方、ロフトや小屋裏収納、独立した部屋に変える場合は、100万円以上かかることもめずらしくありません。
電気工事や断熱補強の有無、部屋の広さ、使用する床材によっても費用は変わるため、正確な金額については施工業者による見積もりが必須です。
吹き抜けを塞ぐ・部屋にするメリット

あえて吹き抜けを塞いで部屋にすることによって、次のようなメリットがあります。
- 冷暖房効率が上がって光熱費を抑えやすい
- 利用できるスペースを増やせる
- 生活音が響きにくくなる
- 掃除やメンテナンスが楽になる
冷暖房効率が上がって光熱費を抑えやすい
吹き抜けを塞ぐことで空間が狭まり、冷気・暖気ともに逃げづらくなるため、冷暖房効率が上がります。
無駄なエネルギー消費量を軽減できることで、光熱費の削減にも効果的です。
利用できるスペースを増やせる
吹き抜けだった部分をロフトや居室としてリフォームすることにより、利用できるスペースが増えて、収納力アップや家族構成の変化にも対応できます。
吹き抜け部分に収納スペースを設ければ、居住空間を圧迫することなく収納力を改善できるのも魅力です
また、「テレワーク用に小さな部屋を作りたい」「子ども部屋を作りたいものの、スペースがない」とお悩みの場合も、吹き抜けを塞いで部屋にすることで新たな居室を確保できます。
生活音が響きにくくなる
吹き抜けのある家では、「1階の生活音が2階まで響いて気になる」とお困りの方も少なくありません。
とくにリビング上に吹き抜けを設けた場合、家族の話し声やテレビの音などが響き、自室や寝室でリラックスできないケースもあります。
一方、リフォームで吹き抜けを塞ぐことで、遮音性が上がって音が抜けづらくなり、静かで落ち着いた生活空間を得られます。
掃除が楽になる
吹き抜け部分の掃除では、照明の掃除・交換や天井のほこり取りに多くの手間がかかります。
高所での作業は安全面におけるリスクもあり、精神的な負担となることもゼロではありません。
一方、リフォームで吹き抜けを塞ぐことで、日頃の掃除やメンテナンスにかかる手間・時間を大きく軽減できます。
吹き抜けを塞ぐ・部屋にするデメリット

光熱費の削減、メンテナンス負担の低減などのメリットがある一方で、吹き抜けを塞ぐことによって次のようなデメリットもあります。
- 開放感が失われて狭く感じやすい
- 採光が減り暗くなる恐れがある
- 工事費用が高くなる場合もある
開放感が失われて狭く感じやすい
吹き抜けを塞ぐと、吹き抜けならではの上下階の一体感や広がりがなくなります。
空間が分断され、天井が低くなることにより、「圧迫感がある」「リフォーム前より狭い」と感じてしまう恐れがあります。
とくに、狭い空間に吹き抜けを設けることで広く演出していた場合、開放感がなくなって窮屈になるリスクがあるため注意しましょう。
採光が減り暗くなる恐れがある
吹き抜けは、天窓や高窓からたっぷりと光を取り込み、下階を明るく照らす点が魅力です。
そのため、吹き抜けを塞いでしまうと、自然光が入らなくなって空間が暗くなる恐れがあります。
吹き抜けで採光を確保することを想定し、1階にはあまり窓を設けなかった家の場合はとくに注意が必要です。
吹き抜けを塞ぐだけでなく、採光についても十分に考慮した設計にしましょう。
工事費用が高くなる場合もある
吹き抜けを塞ぐリフォームは、床や天井の新設、構造補強のほか、場合によっては電気工事や照明の再設計なども伴います。
そのため、工事の内容によっては、予想以上に費用が高くなることも少なくありません。
断熱性能を改善したり、仕上げ材にこだわった場合はとくに費用が高くなるため注意しましょう。
吹き抜けをリフォームで塞ぐ・部屋にする際の注意点

吹き抜けをリフォームで塞ぐ場合、次の5点に注意しましょう。
- 建築確認の要否を確認する
- 容積率の上限を確認する
- ロフト・小屋裏にするなら床面積に注意する
- 将来の可変性を考慮して設計する
- 固定資産税が増額になる場合がある
建築確認の要否を確認する
吹き抜け部分を塞ぎ、新しく部屋や納戸を設ける場合、建築基準法上で増築とみなされるケースがあります。
床面積が10㎡を超える場合、増築とみなされて建築確認申請が必要となり、申請を怠ると違法建築扱いとなるため対応が欠かせません。
申請を行うのは基本的に施工業者ですが、行政指導や罰則を受けないために覚えておくと安心です。
容積率の上限を確認する
容積率とは、敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合で、地域ごとに上限が定められています。
吹き抜けを塞いで新たに部屋を設けた場合、その部分に関しても延べ床面積として算出されるため、容積率上限の超過は許されません。
前もって施工業者と上限を確認し、超過がないように設計しましょう。
ロフト・小屋裏にするなら床面積に注意する
吹き抜けをロフトや小屋裏収納として活用する場合も、床面積や天井高に上限があるため注意しましょう。
ロフトや小屋裏収納として認められた場合、居室とは異なって建築確認申請は不要となるほか、固定資産税増額の対象外となります。
基本的に、天井高は1.4m以下、設置階の床面積の2分の1未満であれば床面積に算入されませんが、自治体ごとに異なる場合があるため事前の確認が欠かせません。
将来の可変性を考慮して設計する
吹き抜けを塞ぐリフォームをする場合は、将来的な家族構成やライフスタイルの変化を十分に考慮し、別用途への転用まで想定して設計しましょう。
子ども部屋や書斎スペースなど、さまざまな用途に活用できる可変性を持たせておくと、長期的に便利な空間として役立ちます。
固定資産税が増額になる場合がある
吹き抜けを居室や納戸に改修する場合、延べ床面積が増えるため、固定資産の評価額と固定資産税が増額するケースがあります。
吹き抜けを塞いで部屋にするか、あるいはロフトや小屋裏収納にするのかとお悩みの場合は、税金についても慎重に考慮して判断しましょう。
吹き抜けを塞ぐ・部屋にするリフォームの施工事例

オカムラホームが手がけた、吹き抜けを塞いで部屋にするリフォームの施工事例を紹介します。

Before

Before

After

After

After
ご自宅でのテレワークが多くなったことをきっかけに、居室を増やすリフォームを行なった事例です。
玄関上に設けられた吹き抜けを塞ぎ、子ども部屋へリフォームしました。
階段から続く梯子を登れば入れる仕様とすることで、まるで秘密基地のような空間に仕上がっています。
その他にも、玄関収納の増設や浴室改修などをセットで行い、費用は500万円ほどとなりました。
| 築年数 | 20年 |
| 工期 | 40日 |
| リフォーム費用 | 500万円 |
この吹き抜けリフォーム事例を詳しくご覧になりたい方は、こちらをご確認ください。
〈施工事例:千葉県習志野市|内装リフォーム|吹抜けを部屋にした実例〉
まとめ
吹き抜けは、開放感を演出するためにはおすすめの間取りです。
しかし、冷暖房効率が悪くお悩みの場合や、限られたスペースの中でも居室や収納を増やしたい場合、リフォームで塞いで部屋にするケースもめずらしくありません。
部屋が狭く感じる・暗くなるなどの注意点もあるため、リフォーム実績のある施工業者に依頼し、理想の空間を叶えましょう。
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