古い家をリフォームする|メリット・デメリットや費用相場、使える補助金まで解説【ビフォーアフター事例付き】
「築年数が古く、内装や設備の劣化が気になってきた」とお悩みの場合、リフォームすることで大きく改善できる可能性があります。
しかし、古い家のリフォームにはメリットだけでなくデメリットもあるため、どちらも把握した上で慎重に判断することが重要です。
そこで今回は、リフォーム・リノベーションが得意な千葉の工務店「オカムラホーム」が、築年数の古い家をリフォームするメリット・デメリットや、費用相場、使える補助金まで解説します。
実際のビフォーアフター事例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
Contents
古い家をリフォームするメリット
古い家をリフォームする場合、次のようなメリットがあります。
愛着のある住まいに住み続けられる
古い家をリフォームするメリットは、これまで大事にしてきた家にそのまま住み続けられる点です。
何十年と慣れ親しんできた住まいには、愛着や思い入れが生まれます。
そのため、古くなってきたことが気になるものの、なるべく住み替えはしたくない方も多いのではないでしょうか。
その場合、リフォームで部分的に改修すれば、思い出の場を手放すことなく住み続けることができます。
建て替えより総費用を抑えやすい
古い家の場合、新築に建て替えることも選択肢の一つですが、解体費用や基礎工事費用もかかり、工事総額が高くなります。
一方リフォームであれば、間取り変更や設備交換を行なった場合も、基本的には建て替えより費用がかかりません。
建て替えより工事範囲が狭くなり、その分費用を抑えられるため、限られた資金で住環境を改善するにはおすすめの方法です。
工事内容によっては住みながら工事できる
リフォームは、工事内容によっては住みながら工事を進めることができ、仮住まいが不要となる場合があります。
大幅な間取り変更、スケルトンリフォームなどが行われる場合は難しいですが、リフォームする場所を限定的にすることで、引っ越しをする必要がありません。
生活環境を変えることなくリフォームできるのは、仮住まい費用を抑えられるという点でもメリットです。
間取り・内装・設備を刷新できる
古い家をリフォームすることで、現在のライフスタイルに合った家が手に入るのは大きなメリットです。
使わなくなった子供部屋をワークスペースにする、LDKに隣接した和室を洋室に変えてリビングを広くするなど、間取りを変更することもできます。
壁紙やフローリングの張り替え、水回りの刷新や断熱性能の改善などを行い、暮らしやすさだけでなく資産価値も向上させることが可能です。
古い家をリフォームするデメリット
古い家をリフォームする場合には、次の4点に注意が必要です。
間取り変更に制約がある
古い家をリフォームする際、自由に間取り変更ができないケースも少なくありません。
耐力壁や柱といった重要な部分を撤去できないことで、「壁を取り払ってひとつながりの家にしたい」と希望しても、その通りには間取りを変えられないこともあります。
リフォームするからといって、必ず理想の間取りになるわけではない点に注意しましょう。
構造部に劣化が見つかると費用が高くなる
リフォームを進める際、柱や梁といった構造部に、シロアリの食害が見られたり、腐食が見つかったりする場合が少なくありません。
仮にリフォーム中にシロアリの被害や腐食が発見されると、交換工事や補強工事を追加で行わなければならず、リフォーム費用が高くなる点に注意が必要です。
古い家の場合はその可能性がより高まり、リフォームで安く済むと思っていたら、予想以上に総額がかかってしまったと後悔するケースも見られます。
シロアリ被害のリスクについては、こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考になさってください。
【関連記事】シロアリ被害は放置すると手遅れに|末期症状の特徴や取るべき対応とは
耐震性に不安が残る場合がある
古い家の場合、当時の耐震基準に則って建てられているため、リフォームでは最新の耐震基準に適合できなこともあります。
もちろん、リフォームによって補強工事を行うことはできますが、建物の構造上、耐震性の強化に限界があるケースもゼロではありません。
とくに1981年(昭和56年)以前に建てられた家の場合、旧耐震基準に基づいているので注意しましょう。
断熱・気密性や省エネ性の改善に限度がある
古い家の場合、断熱性や省エネ性を改善する場合も限度があると考えられます。
築年数が古ければ古いほど、断熱材が不足していたり、隙間が多く生じていたりと、断熱性・気密性が十分ではありません。
開口部のリフォームや断熱材の追加によって、断熱性を高めることはできますが、最新の省エネ基準まで引き上げるのは簡単ではないため注意しましょう。
古い家のリフォームにかかる費用
古い家のリフォームかかる費用は、家の状態によって大きく異なります。
工事箇所別にみる費用相場は次の通りです。
工事箇所 | 費用相場 |
壁紙の張り替え | 6〜30万円 |
フローリング張り替え | 15〜60万円 |
キッチンの交換(I型) | 40〜80万円 |
キッチン全体のリフォーム | 80〜400万円 |
浴室交換 | 50~100万円 |
トイレ交換 | 20〜100万円 |
洗面台交換 | 20〜50万円 |
和室から洋室への改装 | 50〜200万円 |
和室から洋室(バリアフリー仕様)への改装 | 70〜300万円 |
段差の解消(床のかさ上げ) | 8〜20万円 |
玄関の改装 | 20〜150万円 |
外壁重ね塗り | 50〜150万円 |
スレート屋根の塗り替え | 20〜80万円 |
耐震補強(基礎からの工事) | 100〜200万円 |
スケルトンリフォーム | 500〜2,500万円 |
水回り+内装リフォーム、簡単な間取り変更などを行う場合は、数百万円以内に収まるケースが多いです。
しかし、構造部分だけ残して家全体を刷新するスケルトンリフォームの場合、2,000万円以上かかるケースもあります。
また、構造部分にシロアリによる食害や劣化が見られる場合には、基礎の補強や交換工事が発生し、費用がさらに膨らむ恐れがあるため注意しましょう。
古い家のリフォームで申請できる補助金【2025年】
古い家をリフォームする際、申請できる可能性のある補助金を以下にまとめました。
補助金制度名 | 申請期限 | 補助金額 | 対象工事 |
先進的窓リノベ2025事業 | 予算上限に達し次第終了(最長で2025年12月31日) | 5万円~200万円/戸 | 窓・ドア断熱改修 |
子育てグリーン住宅支援事業 | 40〜60万円/戸 | 省エネ改修等 | |
給湯省エネ2025事業 | 6万円~16万円/台 | 高効率給湯器導入 | |
既存住宅における断熱リフォーム支援事業 | 12月12日まで | 15万〜120万円/戸 | 断熱改修 |
長期優良住宅化リフォーム推進事業 | 12月22日まで | 80〜210万円/戸 | 性能向上リフォーム |
介護保険による補助金事業 | 随時受付 | 上限18万円 | バリアフリー改修 |
各自治体のリフォーム関連助成金 | 自治体により異なる | 自治体により異なる | さまざまな改修工事 |
単純に古い家をリフォームするだけでなく、断熱性・気密性を上げる、バリアフリー化するなど、家の性能や機能を大幅に向上させるリフォームの場合、補助金を申請できる可能性があります。
12月半ば〜末日までが申請締め切りとされている補助金が多いですが、予算に達したら募集終了となるものもあるため、申請する場合にはスケジュールに余裕を持って手続きを進めましょう。
こちらの記事では、先進的窓リノベ2025事業について解説しています。
【関連記事】先進的窓リノベ2025事業とは|対象となる期間や工事、補助金の上限、注意点までまとめて解説
給湯省エネ2025事業について詳しく知りたい方は、こちらの記事もごらんください。
【関連記事】給湯省エネ2025事業をわかりやすく解説|補助金対象や補助金額、申請方法まで紹介
【ビフォーアフター】古い家のリフォーム事例3選
最後に、オカムラホームが手がけた古い家のリフォーム事例を紹介します。
ビフォーアフター画像を見比べ、リフォームによってどれだけ変わるのか参考になさってください。
古い家のリフォーム事例①築39年

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築39年の一戸建てをフルリフォームした事例です。
もともとは6DKだったところを、現在のライフスタイルに合わせて3LDKに変更し、ゆとりのある広々と明るい住まいに仕上げました。
庭の緑がアクセントとなるリビングは、木材をふんだんに活用し、ナチュラルな印象となっています。
キッチンや洗面所は2方向から出入りができる間取りにすることで、家事動線の効率化も叶えました。
築年数 | 39年 |
工期 | 90日 |
リノベーション費用 | 1,450万円 |
リフォーム事例を詳しくご覧になりたい方は、こちらからご確認ください。
古い家のリフォーム事例②築57年

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築57年の木造住宅にてリフォームを行なった事例です。
外観・内装ともにリフォームしており、リビングはゆったりとくつろげる空間に生まれ変わりました。
和紙調のアクセントクロスが印象的な床間、階段横の白樺のパーテーションなど、随所に和の趣を感じさせる和モダンな住まいとなっています。
玄関にはスロープも設け、車椅子での出入りにも対応可能です。
築年数 | 57年 |
工期 | 110日 |
リフォーム費用 | 1,000万円台 |
リフォーム事例を詳しくご覧になりたい方は、こちらからご確認ください。
古い家のリフォーム事例③築60年

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中古購入した築60年の古民家をリフォームした事例です。
古民家ならではの和の趣や懐かしさは残しつつ、間取り変更や断熱リフォーム、照明の変更などを行い、デザインと暮らしやすさをともに向上させました。
新たな部材のバランスも考慮しつつリフォームすることで、家本来の魅力を失っていません。
築年数 | 60年 |
工期 | 60日 |
リノベーション費用 | 1000~1500万 |
リフォーム事例を詳しくご覧になりたい方は、こちらからご確認ください。
まとめ
古い家をリフォームすることで、思い入れのある大切な住まいに、より長く暮らすことができます。
基本的には建て替えより費用を抑えられるため、限られた予算で住まいの快適さを底上げしたい場合にもおすすめの選択肢です。
しかし、古い家を理想の仕上がりにするには、リフォーム会社の提案力や技術が欠かせません。
これまでの施工実績が豊富な会社に依頼し、まずはどこから改修するべきか、優先順位を立てた上でリフォームを進めましょう。
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